マエアカスカシノメイガ Palpita nigropunctalis
(ツトガ科ヒゲナガノメイガ亜科)

夏の暑さが過ぎ、本格的な秋の訪れを感じはじめる9月の早朝に、アベリアの花を訪れたマエアカスカシノメイガを見つけた。

半透明の白い翅と橙色の差し色が美しいガで、早春のまだ寒い時期から灯火やコンビニの灯りに成虫が集まる。幼虫が公園の生け垣や人家に植栽されるネズミモチやライラック、オリーブなど様々なモクセイ科植物を餌としているため、都市から山間部まで広い地域で成虫を目にする。

本種の成虫は真冬以外いつでも見られるような気がするのだが、実は複雑な生活史を持っており、成虫が見られる時期は意外に限られている。幼虫が暑さにも寒さにも弱いのか、あるいは春と秋だけ餌の状態がよいのか、幼虫の生育に適さない時期を休眠してやり過ごすようだ。夏は成虫で、冬は蛹でそれぞれ休眠するらしい(Gotoh et al. 2011, 後藤 2012)。

撮影データ: 2022年9月23日 鳥取県鳥取市
撮影・文章: 中 秀司

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日本鱗翅学会

東海支部:第153回例会案内

2013年6月27日公開

※終了しました。

静岡昆虫同好会との「夏期合同調査会」を行ないます。 一昨年も同じ場所で実施しましたが、雨で付近の探索が出来なかったこともあり、再度行うことにしました。

夏期合同調査会

日程
2013年8月24日(土)から25日(日)
大井川上流の温泉「南アルプス赤石温泉白樺荘」
電話054-260-2021
静岡県静岡市葵区田代
駐車場...広い駐車場があります
集合
24日(土)17時までにお願いします
会費
8,000円 一泊二食付き
翌8/25(日)は、大井川上流あるいは井川県民の森あたりの探索を行います。新東名の新静岡インターまたは島田・金谷インターから2~3時間の山間部です。時間に余裕を持っておいでください。
申込み
〒420-0815静岡市葵区上沓谷町14-9 諏訪哲夫
電話054-247-6524
e-mail:t-suwa@tg.commufa.jp
7月10日まで

事務局

日本鱗翅学会東海支部事務局
〒489-0863 愛知県瀬戸市せいれい町27
南山大学 総合政策学部 江田信豊
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FAX:0561-89-2039
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鱗翅(りんし)というのは鱗翅目(チョウ目)Lepidopteraのことで、鱗粉のある翅を持った昆虫すなわちチョウやガの仲間です。この小さな生き物はその素晴しい魅力で古い時代から私たちをひきつけてきました。日本鱗翅学会はこのチョウやガを研究対象とする学術団体で、アマチュアから専門家まで幅広い層のメンバーが協力しながら活動しており、興味のある人は誰でも入会できる開かれた学会です。