カバイロシジミ Glaucopsyche lycormas
(シジミチョウ科)

日本では、青森県の北端部と北海道のみに分布する稀なシジミチョウ。クサフジを食餌植物とする集団とヒロハノクサフジを食餌植物とする集団とに2分される。特に後者は道南と青森県の限られた地域に見られ、その生息地は海岸部の断崖付近に限定される。

本種の生活史はクサフジとヒロハノクサフジの花に依存しているが、ヒロハノクサフジはクサフジより遥かに花期が長く、そのためヒロハノクサフジを利用する道南・青森県の集団では羽化時期が長期にわたる。例えば青森県の津軽半島では5月下旬から8月まで新鮮な成虫が見られ、年1化でありながら成虫出現期が極めて長い。

このように羽化が斉一でない事情が影響してか、津軽半島の生息地で一度に見られる個体数は少ない。日差しを遮るものがない炎天の海岸で、しかも足場の悪い断崖近くを活発に飛んで落ち着かず、撮影には難儀させられる。

撮影データ: 2013年8月7日 青森県津軽半島
撮影・文章: 工藤 誠也

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日本鱗翅学会

日本学術会議公開シンポジウム「昆虫分類学の新たな挑戦」開催のご連絡

2013年6月20日公開

※終了しました。

日本鱗翅学会を含む国内の昆虫学関連の16学協会が所属する日本昆虫科学連合が主催する公開シンポジウムが、以下の日程で開催されますので、ご案内申し上げます。 今回の開催場所は、福岡県(九州大学)とやや遠地になりますが、出席可能な会員の皆様には奮ってご参加いただきますよう、ご連絡申し上げます。(担当理事 岩野秀俊)

シンポジウム案内(PDF)

昆虫分類学は、応用昆虫学また生物多様性科学の基礎的分野として、きわめて重要です。 現在のところ国内の昆虫分類学の研究遂行力は決して衰えていないものの、大学研究室の研究勢力は残念ながら後退しており、その一方で、大学博物館を含めた自然史博物館機能の拡充は進んでいないという深刻な状況にあります。 そこで、日本昆虫科学連合では、日本学術会議農学委員会応用昆虫学分科会との主催で、「昆虫分類学の新たな挑戦」と題して公開シンポジウムを開催致します。 昆虫標本やDNAバーコーディングによる情報基盤の構築や人材養成から、分類学が拓くバイオミメティクスまで、Paul D. N. Hebert先生、伊藤元己先生はじめ連合の先生方にご講演頂き、昆虫分類学の現状と将来を議論し、将来展望を図ることが、本シンポジウムの趣旨です。奮ってご参加下さい。

日本鱗翅学会

〒113-0001
東京都文京区白山 1-13-7
アクア白山ビル5F
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※ お問い合わせフォームより御連絡下さい。

鱗翅(りんし)というのは鱗翅目(チョウ目)Lepidopteraのことで、鱗粉のある翅を持った昆虫すなわちチョウやガの仲間です。この小さな生き物はその素晴しい魅力で古い時代から私たちをひきつけてきました。日本鱗翅学会はこのチョウやガを研究対象とする学術団体で、アマチュアから専門家まで幅広い層のメンバーが協力しながら活動しており、興味のある人は誰でも入会できる開かれた学会です。