シロシモフリエダシャク Biston melacron
(シャクガ科エダシャク亜科)

春の夜、シロシモフリエダシャクの雄がひっそりと街灯に飛来していた。

年に一化、春のみに出現するシャクガで、西日本に分布するが局地的で個体数も多くない。

本種の属するBiston属は灯火に飛来するのは雄ばかりで、雌はのきなみ珍品であるが、本種の雌はとりわけ得難いようで、寄主植物を含め幼生期は一切判明していない。山陰地方は本種が比較的多産し、筆者もこれまで多数の雄を見てきたが、雌には未だに謁見できていない。いつか雌を採集して飼育してみたい蛾の一つである。

撮影データ: 2021年4月14日 鳥取県鳥取市
撮影・文章: 松井 悠樹

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日本鱗翅学会

日本鱗翅学会第56回大会(名古屋大会)

2009年11月 7日公開

第56回大会写真集へ(会員ページ)

日本鱗翅学会第56回大会は、東海支部が担当し、名城大学天白キャンパスで開催されることとなりましたので案内申し上げます。 皆様のお越しを心からお待ちしております。 会員でなくても参加可能ですのでご興味のある方にも声をかけて下さい。

日時・場所

日程
2009年11月7日(土)13:00から11月8日(日)16:30
会場
大会・総会会場:名城大学天白キャンパス「共通講義棟北館2階」
〒468-8502 名古屋市天白区塩釜口一丁目501番地
TEL:052-832-1151
会費
大会参加費:3,000円
講演要旨のみ:2,000円(送料込み)集合写真代:1,000円
昼食代:1,000円(大会2日目(11月8日)のみ、1日目(11月7日)はキャンパス内のレストラン利用可)
懇親会費 7,000円
「アサギマダラプロジェクト公開シンポジウム」のみに参加する場合は参加費は不要です。

プログラム

*プログラムは9月時点のものです。一部変更する場合もありますので、御了承下さい。

11月7日(土)大会1日目
12:00
大会受付開始(共通講義棟北館2階)
13:00-13:10
開会の挨拶 高橋 昭(大会会長)
13:10-14:40
シンポジウムA(13:10-14:40)
日本鱗翅学会アサギマダラプロジェクト公開シンポジウム
SA-1.特別講演 写真で追うアサギマダラの旅/佐藤英治(自然写真家)
SA-2.愛知県のアサギマダラ調査とその特徴/窪田宣和(東海)
SA-3.アサギマダラの移動 最近の話題/金沢 至(近畿)
14:40
記念写真撮影
15:00-15:15
一般講演(A-1からA-6)
A-1.Pyraloidea (Lepidoptera) of Northern Vietnam/○Yang-Seop Bae, Le Xuan Vi,Young-Don Ju,Do-Young Chae(Korea)& Pham Van Nha(Vietnam)
15:15-15:30
A-2.Davidina armandi/幼生期の記録ータカネヒカゲ(Oeneis)属との関係ー/大島良美(関東)
15:30-15:45
A-3.高標高地に生息するウスバシロチョウについて/○小野克己(近畿)・寺 章夫(関東)
15:45-16:00
A-4.シャチホコガ科各種の防禦行動/中臣謙太郎 (関東)
16:00-16:15
A-5.オオルリシジミ第2化成虫の出現に関与する温度・日長条件/○江田慧子・中村寛志(信越)
16:15-16:30
A-6.安曇野保護区におけるオオルリシジミ成虫のマーキング調査について/○中村寛志・江田慧子(信越)
16:30-17:45
ミニシンポジウム(W-1からW-4)
鱗翅目の食性研究会 世話人:中臣謙太郎(関東)
1.植物の系統分類と鱗翅目各科の寄主植物
W-1.「鱗翅目の食性」~host(寄主植物)の類縁関係は~/中臣謙太郎(関東)
W-2.中国大陸におけるシジミチョウ科などの新食草/大島良美(関東)
W-3.キチョウはじめシロチョウ科における食性の広がり/加藤義臣(関東)
W-4.ジャノメチョウ類の食草 /高橋真弓(東海)
17:45-18:15
ポスター発表 コアタイム(P-1からP-6)<ロビー>
18:30-20:30
懇親会
会場:名城大学 タワー75 15F
11月8日(日)大会2日目
一般講演(B-1からB11)
9.00- 9:15
B-1.ツマグロヒョウモンの北上の原因を探る(2)幼虫の行動を基にして/津吹 卓(関東)
9:15- 9:30
B-2.スジグロシロチョウとエゾスジグロシロチョウの種間雑種の香気成分/○棚橋一郎・荒綱 豊・吉井清一(近畿)・北原 曜(信越)
9:30- 9:45
B-3.スジグロシロチョウとエゾスジグロシロチョウの交雑結果/北原 曜(信越)
9:45-10:00
B-4.新害虫ヘリキスジノメイガを追ってロシアへ/○吉松慎一・田端純(関東)
10:00-10:15
B-5.クロヒカゲの縄張り争いには体サイズと飛翔筋の発達が重要である/竹内 剛(中国)
10:15-10:30
B-6.中原和郎先生の昆虫研究(2)/中村和夫(関東)
10:30-10:45
B-7.分布南限地,屋久島におけるウラナミジャノメの過去・現在・未来/○福田晴夫・久保田義則(九州)
10:45-11:00
B-8.Parnassius acdestisは単一種か?/稲岡 茂(関東)
11:00-11:15
B-9.鳥取県倉吉市の南方系鱗翅目の動向について/田村昭夫(中国)
11:15-11:30
B-10.山梨県産シルビアシジミの幼生期の生態について/渡辺通人(関東)
11:30-11:45
B-11.東南アジアのアリ植物オオバギ属を食樹とするムラサキシジミ類の分子系統解析/○上田昇平(信越)・大久保忠浩・市岡孝朗・矢後勝也(関東)・市野隆雄
13:00-13:30
日本鱗翅学会総会
13:30-13:45
一般講演(13:30-15:00)
B-12.外来亜種アカボシゴマダラの気候適応:ゴマダラチョウとの比較から/加藤義臣(関東)
13:45-14:00
B-13.関東南部におけるモンシロチョウ幼虫の冬季の生育/橋本健一(関東)
14:00-14:15
B-14.極東ロシア・コムソモーリスクとその周辺のチョウ類/○髙橋匡司・高橋真弓(東海)
14:15-14:30
B-15.2009年関東におけるクロマダラソテツシジミの発生状況と分布拡大/○蓑原 茂・矢後勝也(関東)
14:30-14:45
B-16.Euthalia phemius complex(タテハチョウ科:イナズマチョウ属)の分子系統と分類、生物地理/○矢後勝也(関東)・横地 隆(東海) ・近藤真理子・B.Yahya・D. Peggie ・王 敏・田貞之(関東) ・M. Williams・上島 励
14:45-15:00
B-17.クロヒカゲとヒカゲチョウの棲み分け機構:食草の笹の一斉枯死でわかったこと/井出純哉(近畿)
15:00-16:30
シンポジウムB
シロチョウ科の最近の話題(オーガナイザー:北條篤史)
SB-1.シロチョウ科の分類の現状とその問題点/矢田 脩(九州)
SB-2.キチョウとキタキチョウの種分化:生殖隔離と遺伝子浸透/加藤義臣(関東)
SB-3.いわゆるヤマトスジグロシロチョウについて/松田真平(近畿)
SB-4.東アジアを中心にしたEurema属とArtogeia属の最新の分子系統関係/○新川 勉・野中 勝(関東)
パネルディスカッション(矢田 脩・加藤義臣・松田真平・新川勉・高橋真弓・藤井 恒)
16:30
閉会

ポスター発表(1日目と2日目)<ロビー>

P-1
Genus Cydia Hubner (Lepidoptera, Tortricidae, Olethreutinae) in Korea/○Do-Young Chae, Yang-Seop Bae(Korea)
P-2
蛾類幼虫百態(9)/○中臣謙太郎・横田光邦(関東)
P-3
岐阜県東濃地方におけるヒメヒカゲの現状/河合和幸(東海)
P-4
ゴマダラチョウ棲息域に侵入した移入種アカボシゴマダラの動態/○松井安俊・松井英子(関東)
P-5
クワトゲエダシャクの幼生期と生息地に関する一考察/○船越進太郎・宮野昭彦(東海)
P-6
クルミの茎に潜るホソガ(仮題)○小林茂樹・広渡俊哉・黒子 浩(近畿)

大会事務局

大会会長
高橋 昭
大会実行委員長
高橋真弓
大会事務局長
間野隆裕
問い合わせ先
この大会に関するすべてのお問い合わせは、事務局長(間野)までお願いします。
e-mail:manotaka@yahagigawa.jp
〒471-0025 愛知県豊田市西町2ー19 豊田市職員会館 1F 豊田市矢作川研究所内
TEL:0565-34-6860 FAX:0565-34-6028
(もしくは 間野(宅)TEL:052-442-1503)

大会会場への交通

名古屋駅→(地下鉄東山線:栄・藤が丘方面)→伏見 乗換→(地下鉄鶴舞線:赤池・豊田方面)→塩釜口/名城大学前駅 下車、1番出口(右)徒歩約8分(約45分260円)
県営名古屋空港(小牧)→(空港連絡バス)→名古屋駅前 下車→あとは上記に同じ(約1時間20分760円)
中部国際空港→(名古屋鉄道)→金山駅 乗換→(地下鉄名城線:右回り 栄・大曽根方面)→上前津駅 乗換→(地下鉄鶴舞線:赤池・豊田方面)あとは上記に同じ(約1時間20分1,400円(特別料金350円含む)
地図 Googleマップ

日本鱗翅学会

〒113-0001
東京都文京区白山 1-13-7
アクア白山ビル5F
勝美印刷株式会社内 日本鱗翅学会事務局
※ お問い合わせフォームより御連絡下さい。

鱗翅(りんし)というのは鱗翅目(チョウ目)Lepidopteraのことで、鱗粉のある翅を持った昆虫すなわちチョウやガの仲間です。この小さな生き物はその素晴しい魅力で古い時代から私たちをひきつけてきました。日本鱗翅学会はこのチョウやガを研究対象とする学術団体で、アマチュアから専門家まで幅広い層のメンバーが協力しながら活動しており、興味のある人は誰でも入会できる開かれた学会です。