シロシモフリエダシャク Biston melacron
(シャクガ科エダシャク亜科)

春の夜、シロシモフリエダシャクの雄がひっそりと街灯に飛来していた。

年に一化、春のみに出現するシャクガで、西日本に分布するが局地的で個体数も多くない。

本種の属するBiston属は灯火に飛来するのは雄ばかりで、雌はのきなみ珍品であるが、本種の雌はとりわけ得難いようで、寄主植物を含め幼生期は一切判明していない。山陰地方は本種が比較的多産し、筆者もこれまで多数の雄を見てきたが、雌には未だに謁見できていない。いつか雌を採集して飼育してみたい蛾の一つである。

撮影データ: 2021年4月14日 鳥取県鳥取市
撮影・文章: 松井 悠樹

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日本鱗翅学会

第8回日本鱗翅学会自然保護セミナー「里山の変貌による日本のチョウ類の衰退と保護」

2009年7月24日公開

※終了しました。

生物多様性からみた里山環境保全の重要性について、チョウ・ガ類の生息の現状及び実践的な保護活動事例などをまじえて、問題点の整理と今後の方向性を討論します。多数のご参加をお待ちいたします。

日時・場所

主催
日本鱗翅学会自然保護委員会・大阪市立自然史博物館
(後援:日本蛾類学会、日本環境動物昆虫学会、大阪みどりのトラスト協会、関西自然保護機構、大阪自然環境保全協会、日本チョウ類保全協会)
日時
2009年10月3日(土)13:30-17:00
2009年10月4日(日)10:00-17:00
場所
大阪市立自然史博物館講堂
(大阪市東住吉区長居公園1-23 電話06-6697-6221)
南側通用口よりお入りください(地図参照)
参加費
無料 (セミナーのみの参加は無料。展示を鑑賞する場合は別途入館料が必要)
懇親会費3,000円(予定。参加希望者は9月23日までにご連絡をお願いします。会費は当日会場で徴収します。)
宿泊
宿泊の斡旋はしておりませんので、各自で直接お願いします。
会場へのアクセス(地図参照)
地下鉄御堂筋線「長居(ながい)」駅 南改札口3号出口から東へ約800m
JR阪和線「長居」駅 東出口から東へ約1km
近鉄南大阪線「矢田」駅 西へ約1.8km
大阪市バス4系統、24系統、66系統「長居東」停留所
マイカーの場合、駐車場はありますが有料です。

プログラム

10月3日(土)13:30-17:00
第1部「日本のチョウとガの生息の現状」
全国各地区(9地区)自然保護委員長からの報告
懇親会
18時頃から大阪市立自然史博物館内で開催予定。
10月4日(日)10:00-17:00
第2部「里山のチョウとガの多様性と保護」
午前
「日本のガ類の多様性と生息の現状 -地方版レッドデータブックへの掲載状況-」間野隆裕
「里山における小蛾類の多様性」広渡俊哉
「ガ類保護の第一歩としての情報収集」神保宇嗣
「里山のガ(カトカラ類)の生息状況と保全の現状」西尾規孝
午後
基調講演「生物多様性からみた里山環境保全の重要性」石井 実
「日本のチョウ類の多様性と生息の現状 -地方版レッドデータブックへの掲載状況-」藤井 恒
「長野県安曇野におけるオオルリシジミの生態と保護」 中村寛志
「岡山県恩原高原におけるウスイロヒョウモンモドキの生態と保護」難波通孝
「大阪府能勢町における里山のチョウ類の保全活動」天満和久
「大阪府能勢町におけるギフチョウの生態と保護」森地重博
「兵庫県加古川市における里山のチョウ類の保全活動」近藤伸一

会場案内

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関するお問い合わせ

第8回日本鱗翅学会自然保護セミナー
実行委員長:森地重博
email:papilio-morichi@kcc.zaq.ne.jp
事務局
日本鱗翅学会自然保護委員会:石井・広渡・平井
〒599-8531 堺市中区学園町1-1 大阪府立大学大学院昆虫学研究室内
TEL:072-254-9412/9413
FAX 072-254-9413
email:ishii_m@envi.osakafu-u.ac.jp

日本鱗翅学会

〒113-0001
東京都文京区白山 1-13-7
アクア白山ビル5F
勝美印刷株式会社内 日本鱗翅学会事務局
※ お問い合わせフォームより御連絡下さい。

鱗翅(りんし)というのは鱗翅目(チョウ目)Lepidopteraのことで、鱗粉のある翅を持った昆虫すなわちチョウやガの仲間です。この小さな生き物はその素晴しい魅力で古い時代から私たちをひきつけてきました。日本鱗翅学会はこのチョウやガを研究対象とする学術団体で、アマチュアから専門家まで幅広い層のメンバーが協力しながら活動しており、興味のある人は誰でも入会できる開かれた学会です。