カバイロシジミ Glaucopsyche lycormas
(シジミチョウ科)

日本では、青森県の北端部と北海道のみに分布する稀なシジミチョウ。クサフジを食餌植物とする集団とヒロハノクサフジを食餌植物とする集団とに2分される。特に後者は道南と青森県の限られた地域に見られ、その生息地は海岸部の断崖付近に限定される。

本種の生活史はクサフジとヒロハノクサフジの花に依存しているが、ヒロハノクサフジはクサフジより遥かに花期が長く、そのためヒロハノクサフジを利用する道南・青森県の集団では羽化時期が長期にわたる。例えば青森県の津軽半島では5月下旬から8月まで新鮮な成虫が見られ、年1化でありながら成虫出現期が極めて長い。

このように羽化が斉一でない事情が影響してか、津軽半島の生息地で一度に見られる個体数は少ない。日差しを遮るものがない炎天の海岸で、しかも足場の悪い断崖近くを活発に飛んで落ち着かず、撮影には難儀させられる。

撮影データ: 2013年8月7日 青森県津軽半島
撮影・文章: 工藤 誠也

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日本鱗翅学会

第四回 里山保全特別講演会

2007年10月 7日公開

第四回 里山保全特別講演会
(公開シンポジウム 『里山の蝶を守る』)

※終了しました。

近畿地方からオオウラギンヒョウモンがほぼ絶滅し、ツマグロキチョウ、クロシジミ、ウラギンスジヒョウモン、 ミヤマチャバネセセリなど多くの蝶が近年著しく減少しています。 今回のシンポジウムでは、近畿地方の2府5県における蝶の生息状況を明らかにすることにより、 里山の蝶に今どのような変化が起こっているかを探ります。また、実際に保全活動を実践しているグループの活動報告を聞き、蝶を守ることについて考えます。

日時・場所
日時
2007年10月7日(日)13:30-17:00
会場
大阪市立自然史博物館 講堂
(博物館南側の通用口よりお入りください。地図は博物館のウェブサイトを参照)
主催
日本鱗翅学会近畿支部・大阪市立自然史博物館
参加費
無料(展示を見る場合には入館料が必要)
プログラム
( )内は報告者
1.近畿地方における蝶の生息状況
福井県(三上秀彦)、滋賀県(南 尊演)、京都府(小野克己)、奈良県(伊藤ふくお)、和歌山県(諏訪隆司)、大阪府(森地重博)、兵庫県(近藤伸一)
2.近畿地方における蝶の保全活動報告
1)大阪府能勢町におけるギフチョウ(能勢のギフチョウを守る会:天満和久)
2)兵庫県ハチ高原におけるウスイロヒョウモンモドキ(兵庫ウスイロヒョウモンモドキを守る会:近藤伸一)

※内容は当日一部変更になる場合もあります。

日本鱗翅学会

〒113-0001
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アクア白山ビル5F
勝美印刷株式会社内 日本鱗翅学会事務局
※ お問い合わせフォームより御連絡下さい。

鱗翅(りんし)というのは鱗翅目(チョウ目)Lepidopteraのことで、鱗粉のある翅を持った昆虫すなわちチョウやガの仲間です。この小さな生き物はその素晴しい魅力で古い時代から私たちをひきつけてきました。日本鱗翅学会はこのチョウやガを研究対象とする学術団体で、アマチュアから専門家まで幅広い層のメンバーが協力しながら活動しており、興味のある人は誰でも入会できる開かれた学会です。