新刊紹介・書評について
学術雑誌『蝶と蛾』及び機関誌『やどりが』では、鱗翅類(チョウ目の昆虫)に関連した新刊の紹介や書評を掲載しています。新刊紹介を行う場合は、メールフォームより依頼をお送り頂いた上で、新刊を学会事務局に送付して下さい。
シロシモフリエダシャク Biston melacron
(シャクガ科エダシャク亜科)
春の夜、シロシモフリエダシャクの雄がひっそりと街灯に飛来していた。
年に一化、春のみに出現するシャクガで、西日本に分布するが局地的で個体数も多くない。
本種の属するBiston属は灯火に飛来するのは雄ばかりで、雌はのきなみ珍品であるが、本種の雌はとりわけ得難いようで、寄主植物を含め幼生期は一切判明していない。山陰地方は本種が比較的多産し、筆者もこれまで多数の雄を見てきたが、雌には未だに謁見できていない。いつか雌を採集して飼育してみたい蛾の一つである。
学術雑誌『蝶と蛾』及び機関誌『やどりが』では、鱗翅類(チョウ目の昆虫)に関連した新刊の紹介や書評を掲載しています。新刊紹介を行う場合は、メールフォームより依頼をお送り頂いた上で、新刊を学会事務局に送付して下さい。
鱗翅(りんし)というのは鱗翅目(チョウ目)Lepidopteraのことで、鱗粉のある翅を持った昆虫すなわちチョウやガの仲間です。この小さな生き物はその素晴しい魅力で古い時代から私たちをひきつけてきました。日本鱗翅学会はこのチョウやガを研究対象とする学術団体で、アマチュアから専門家まで幅広い層のメンバーが協力しながら活動しており、興味のある人は誰でも入会できる開かれた学会です。