ヒメギフチョウ Luehdorfia puziloi
(アゲハチョウ科)

北国の春を代表するチョウ。日本では北海道と本州の寒冷地(東北地方、群馬県赤城山、中部地方)に分布する。早春の広葉樹林やスギ林で見られ、近縁種のギフチョウよりも飛翔は緩慢。幼虫はウスバサイシン類の葉を食べて育ち、夏のうちに蛹となるが、以降9~10ヶ月ほど休眠して翌春の羽化を待つ。

上述の通り幼虫の食草はウスバサイシン類であり、本種にとってカタクリは必須の存在ではない。しかし、ウスバサイシン類が生育する林床の開けた林には、しばしばカタクリが群生し、ちょうどその花が咲く頃にヒメギフチョウが出現する。カタクリの紫色とヒメギフチョウの黄色がなす鮮やかなコントラストは、愛好家の目を楽しませている。

撮影データ: 2015年4月19日 岩手県雫石町
撮影・文章: 工藤 誠也

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日本鱗翅学会

熊本県のゴイシツバメシジミ保全に関わる要望書

2015年2月10日公開

熊本県にあるJNC(株)の発電所に関わる価格固定買取制度(FIT制度)設備認定のための工事により、環境省「種の保存法」の希少野生動植物種および国の天然記念物に指定されているゴイシツバメシジミおよびその食草シシンランに甚大な悪影響を及ぼすことが懸念されるため、早急な工事見直しの要望が必要となりました。

そこで本学会は、2015年1月25日に日本昆虫学会と共同声明で、経済産業省資源エネルギー庁長官、環境省自然環境局局長、農林水産省林野庁長官、文部科学省文化庁長官、JNC株式会社社長宛に以下の要望書を提出しました(保全の観点から地名等を一部削除、改変しています)。

矢後 勝也 (自然保護委員長)

日本鱗翅学会

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鱗翅(りんし)というのは鱗翅目(チョウ目)Lepidopteraのことで、鱗粉のある翅を持った昆虫すなわちチョウやガの仲間です。この小さな生き物はその素晴しい魅力で古い時代から私たちをひきつけてきました。日本鱗翅学会はこのチョウやガを研究対象とする学術団体で、アマチュアから専門家まで幅広い層のメンバーが協力しながら活動しており、興味のある人は誰でも入会できる開かれた学会です。