ニホンセセリモドキ Hyblaea fortissima
(セセリモドキガ科)

早春の山林で昼間に活動する変わり者のガ。日本(北海道~九州)と朝鮮半島に分布する。その色彩斑紋は名前の通りセセリチョウ、特にミヤマセセリとよく似ている。年1化で夏に羽化するが、新成虫はほとんど活動しないまま休眠して夏~冬をやり過ごし、翌春になってようやく活動を始める。セセリモドキの仲間は、ヤガ科などとはかなりの遠縁で、むしろイカリモンガやマドガなどに近縁とされる。

4月初旬、青森県の南西端に位置する深浦町まで足を伸ばした。ところどころに雪が残る中でフキノトウとキブシの花が咲き、路上ではシータテハが日光浴していた。その傍ら、日当たりの良い斜面に多数のニホンセセリモドキが集まっていた。その場で見られたニホンセセリモドキは全てオスで、後脚の毛束を広げて翅をV字に開く特有の姿勢でとまっていた。

撮影データ: 2016年4月2日 青森県深浦町
撮影・文章: 工藤 誠也

閉じる

日本鱗翅学会

熊本県のゴイシツバメシジミ保全に関わる要望書

2015年2月10日公開

熊本県にあるJNC(株)の発電所に関わる価格固定買取制度(FIT制度)設備認定のための工事により、環境省「種の保存法」の希少野生動植物種および国の天然記念物に指定されているゴイシツバメシジミおよびその食草シシンランに甚大な悪影響を及ぼすことが懸念されるため、早急な工事見直しの要望が必要となりました。

そこで本学会は、2015年1月25日に日本昆虫学会と共同声明で、経済産業省資源エネルギー庁長官、環境省自然環境局局長、農林水産省林野庁長官、文部科学省文化庁長官、JNC株式会社社長宛に以下の要望書を提出しました(保全の観点から地名等を一部削除、改変しています)。

矢後 勝也 (自然保護委員長)

日本鱗翅学会

〒113-0001
東京都文京区白山 1-13-7
アクア白山ビル5F
勝美印刷株式会社内 日本鱗翅学会事務局
※ お問い合わせフォームより御連絡下さい。

鱗翅(りんし)というのは鱗翅目(チョウ目)Lepidopteraのことで、鱗粉のある翅を持った昆虫すなわちチョウやガの仲間です。この小さな生き物はその素晴しい魅力で古い時代から私たちをひきつけてきました。日本鱗翅学会はこのチョウやガを研究対象とする学術団体で、アマチュアから専門家まで幅広い層のメンバーが協力しながら活動しており、興味のある人は誰でも入会できる開かれた学会です。