マエアカスカシノメイガ Palpita nigropunctalis
(ツトガ科ヒゲナガノメイガ亜科)

夏の暑さが過ぎ、本格的な秋の訪れを感じはじめる9月の早朝に、アベリアの花を訪れたマエアカスカシノメイガを見つけた。

半透明の白い翅と橙色の差し色が美しいガで、早春のまだ寒い時期から灯火やコンビニの灯りに成虫が集まる。幼虫が公園の生け垣や人家に植栽されるネズミモチやライラック、オリーブなど様々なモクセイ科植物を餌としているため、都市から山間部まで広い地域で成虫を目にする。

本種の成虫は真冬以外いつでも見られるような気がするのだが、実は複雑な生活史を持っており、成虫が見られる時期は意外に限られている。幼虫が暑さにも寒さにも弱いのか、あるいは春と秋だけ餌の状態がよいのか、幼虫の生育に適さない時期を休眠してやり過ごすようだ。夏は成虫で、冬は蛹でそれぞれ休眠するらしい(Gotoh et al. 2011, 後藤 2012)。

撮影データ: 2022年9月23日 鳥取県鳥取市
撮影・文章: 中 秀司

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日本鱗翅学会

日本鱗翅学会第61回大会(鹿児島市)のご案内

2014年9月26日公開

※終了しました。

日本鱗翅学会第61回大会を下記の通り実施することになりましたのでご案内します。多数のご参加をお待ちしております。なお、本大会は鹿児島昆虫同好会の後援をいただいております。

プログラム

日本鱗翅学会第61回大会プログラム

*プログラムは9月時点のものです。一部変更する場合もありますので、ご了承ください。

会場

大会会場
鹿児島大学農学部 農学部・共同獣医学部共通棟(Googleマップ)
〒890-0065 鹿児島市郡元1丁目21-24
Tel/Fax:099-285-8684(害虫学研究室)
懇親会場
鹿児島大学教育学部食堂 エデュカ

日程

2014年10月25日(土)~10月26日(日)
10月25日(土) 評議員会(午前中)、公開講演会、記念撮影、一般講演(ポスター)、公開シンポジウム、懇親会
10月26日(日) 公開シンポジウム2、小集会1、一般講演(ポスター)、自然保護委員会、総会、小集会2

※10月24日(金)の夕方に会場内で理事会を開催します。

会費

大会参加費
3,000円
懇親会費
6,000円
講演要旨集のみ
2,000円(送料込み)
昼食代(弁当+お茶)
1,000円(2日目のみ)

優秀発表賞

大会企画として、優秀なポスター発表(一般部門および30歳以下若手部門)の優秀発表に対して表彰を行います。受賞者の発表および授賞式は、2日目の15時30分から行います。

日本鱗翅学会

〒113-0001
東京都文京区白山 1-13-7
アクア白山ビル5F
勝美印刷株式会社内 日本鱗翅学会事務局
※ お問い合わせフォームより御連絡下さい。

鱗翅(りんし)というのは鱗翅目(チョウ目)Lepidopteraのことで、鱗粉のある翅を持った昆虫すなわちチョウやガの仲間です。この小さな生き物はその素晴しい魅力で古い時代から私たちをひきつけてきました。日本鱗翅学会はこのチョウやガを研究対象とする学術団体で、アマチュアから専門家まで幅広い層のメンバーが協力しながら活動しており、興味のある人は誰でも入会できる開かれた学会です。