シロシモフリエダシャク Biston melacron
(シャクガ科エダシャク亜科)

春の夜、シロシモフリエダシャクの雄がひっそりと街灯に飛来していた。

年に一化、春のみに出現するシャクガで、西日本に分布するが局地的で個体数も多くない。

本種の属するBiston属は灯火に飛来するのは雄ばかりで、雌はのきなみ珍品であるが、本種の雌はとりわけ得難いようで、寄主植物を含め幼生期は一切判明していない。山陰地方は本種が比較的多産し、筆者もこれまで多数の雄を見てきたが、雌には未だに謁見できていない。いつか雌を採集して飼育してみたい蛾の一つである。

撮影データ: 2021年4月14日 鳥取県鳥取市
撮影・文章: 松井 悠樹

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日本鱗翅学会

日本鱗翅学会第59回(松山)大会のご案内

2012年9月12日公開

※終了しました。

日本鱗翅学会第59回大会を下記の通り実施することになりましたのでご案内します。多数のご参加をお待ちしております。なお、本大会は愛媛大学ミュージアムとの共催となっているほか、四国内の昆虫同好会の後援を頂いております。

会場

大会・総会会場
愛媛大学城北キャンパス グリーンホール他
〒790-8577 松山市道後樋又10番13号
Tel:089-927-9000(代)
懇親会会場
愛媛大学生協食堂

日程

2012年10月27日(土)13時から10月28日(日)17時

会費

大会参加費
3,000円
懇親会費
6,000円
講演要旨集のみ
2,000円(送料込み)
昼食代(弁当+お茶)
1,000円(2日目のみ)

日本鱗翅学会第59回大会プログラム

*プログラムは8月時点のものです。一部変更する場合もありますので、御了承下さい。

会場-1
グリーンホール(シンポジウム、一般講演、小集会、総会等)
会場-2
共通教育棟1階11番教室(小集会)
会場-3
共通教育棟1階12番教室(休憩室、PC動作確認室)
会場-4
共通教育棟1階13番教室(業者出店)
会場-5
共通教育棟2階22番教室(評議員会、自然保護委員会等)
会場-6
共通教育棟2階23番教室(大会事務局)
会場-7
愛大ミュージアム1階アクティブラーニングスペース(ポスターセッション)
会場-8
愛大ミュージアム1階アクティブラーニングスペース(四国の蝶・蛾標本展示)
10月27日(土)大会1日目
評議員会(会場-5、10:00-12:00)
大会受付開始(12:00-)
開会挨拶(会場-1、13:00-13:15)
シンポジウム(会場-1、13:15-15:45)
テーマ:チョウ目昆虫の配偶行動
世話人:小汐千春
S-01
ベニシジミの求愛回避行動に見る雌雄間の対立
井出純哉
S-02
「昼蛾」の配偶行動-昼蛾は視覚と嗅覚を併用する
中 秀司
S-03
配偶縄張りをめぐるチョウの雄たちの争い
竹内 剛
S-04
羽化時期のずれで生じる生殖隔離
山本哲史
記念写真撮影(15:45-16:15)
一般講演(会場-1、16:15-17:30)
A-01
アトモンヒロズコガ(ヒロズコガ科)に近縁な日本新記録種
長田庸平・坂井 誠・黄 国華・広渡俊哉
A-02
タカセモクメキリガの寄主植物は何か
四方圭一郎
A-03
鱗翅目昆虫の分布拡大とその要因
中臣謙太郎
A-04
北ベトナムにおける鱗翅類昆虫の調査―特にヤガ類について―
吉松慎一・綿引大祐
A-05
2011年ブータンでのチョウ類多様性調査とその環境-ブータンシボリアゲハとその他のチョウたち-
矢後勝也・原田基弘ほか
懇親会 愛媛大学生協食堂(18:00-20:00)
10月28日(日)大会2日目
一般講演(会場-1、9:00-11:00)
A-06
メナドヒメワモンFaunis menadoの分類学的再検討
山口 諒
A-07
ウスバシロチョウの翅脈異常
寺 章夫・小野克己
A-08
ナガサキアゲハの色彩分化に関する研究
前薗 剛
A-09
ヤマトシジミ及びベニシジミ幼虫から得られた寄生性天敵の記録
石川光一
A-10
2009-2011年の関東地方におけるクロマダラソテツシジミの発生状況とその変遷
蓑原 茂・矢後勝也・田中和夫
A-11
四国産ホシミスジの近況報告
福田晴男
A-12
チョウの吸水行動の謎が明らかに
本田計一・高瀬浩行・大村 尚・本田 洋
A-13
ミヤマシジミの幼虫の餌選択と成虫の産卵選択について
尾﨑絵理・江田慧子・中村寛志
ポスター発表(会場-7、コアタイム 11:00-11:30)
P-01
天社蛾など、蛾類の防禦行動
中臣謙太郎
P-02
放蝶アカボシゴマダラは在来ゴマダラチョウを席巻する
松井安俊
P-03
矢作川流域におけるウスバアゲハの分布動態と食性について
間野隆裕・山田昌幸・高橋匡司
昼食休憩・愛大ミュージアム見学(11:30-13:00)
自然保護委員会(会場-5、12:00-13:00)
総 会(会場-1、13:00-13:30)
小集会(会場-1、会場-2、13:30-16:00)
公開シンポジウム(会場-1、13:30-14:30)
W-01
アサギマダラプロジェクト公開シンポジウム
世話人 渡りチョウを調べる会
四国地方における最近のアサギマダラの行動と生態について
山崎三郎・片岡雅美・楠瀬伸子
愛媛県におけるマーキング活動の現状と課題
橋越清一・若山勇太・中村悦子
アサギマダラなどの移動性昆虫の最新知見
金沢 至
小集会1(会場-2、13:30-14:45)
W-02
四国の蝶類の最近の動向
世話人 大原賢二
講演者:出嶋利明(香川県)、小川昌彦(徳島県)、荒川 良(高知県)、太田喬三(愛媛県)
近年記録が出なくなった種類とその原因、四国を代表する種類の現状、温暖化により分布拡大した種類の状況等
小集会2(会場-1、14:30-15:45)
W-03
カトカラ入門 -その魅力と採集法-
世話人 四方圭一郎
基調講演「カトカラの魅力」
岸田泰則・石塚勝巳
報告「日本産31種をどう攻めるか!」
藤平 暁
コメント「チョウ屋でもカトカラLove」
長谷川 大
小集会3(会場-2、14:45-15:45)
W-04
里山の蝶類の保全
世話人 荒川 良
半自然草原に生息するチョウ類の多様性と保全
北原正彦
オオルリシジミとミヤマシジミの復活への道
江田慧子
兵庫県におけるウスイロヒョウモンモドキの保全活動
近藤伸一
一般講演 (会場-1、15:45-16:45)
A-14
ゴマダラチョウ生息域へのアカボシゴマダラ侵入前後の両種の動態
松井安俊・星 光流
A-15
エゾスジグロシロチョウの香気成分と生存日数との関係
棚橋一郎
A-16
シルビアシジミとヒメシルビアシジミの交雑個体の発育
坂本佳子・平井規央・石井実・矢後勝也
A-17
ヒメシロチョウの生活史と行動
石井 実・平井規央・坂本佳子・天満奈央・天満和久
閉会挨拶 (会場-1、16:45-17:00)

大会事務局、問い合わせ先

大会会長
太田 喬三
大会実行委員長
三谷 晃良
大会事務局長
窪田 聖一
問い合わせ先
この大会に関するお問い合わせは、事務局長(窪田)までお願い致します。
〒791-3133 愛媛県伊予郡松前町昌農内322-10
Tel/Fax: 089-984-5865
e-mail:ehime59@yahoo.co.jp

大会会場へのアクセス、会場案内図

JR松山駅、松山市駅から伊予鉄道市内電車「赤十字病院前」下車、徒歩約3分
Googleマップ

その他

(1)大学構内では指定場所以外では喫煙禁止となっております。

(2)構内の駐車施設には限りがありますので、できる限り公共の交通機関でお越しください。

(3)懇親会では、蝶・蛾標本、文献、昆虫グッズ等が全員に当たる抽選会を計画しております。

(4)大会2日目の昼食休憩時には、愛大ミュージアムの収蔵室をご覧いただけます。ここには、皿ケ嶺のベニモンカラスシジミのタイプ標本をはじめ、100万点を超える昆虫標本が収蔵されております。

(5)10月29日には、しまなみ海道(愛媛県今治市)方面にて、クロツバメシジミの観察会を計画しております。先着9名様としますので、ご希望の方は事務局までお申込みください。

日本鱗翅学会

〒113-0001
東京都文京区白山 1-13-7
アクア白山ビル5F
勝美印刷株式会社内 日本鱗翅学会事務局
※ お問い合わせフォームより御連絡下さい。

鱗翅(りんし)というのは鱗翅目(チョウ目)Lepidopteraのことで、鱗粉のある翅を持った昆虫すなわちチョウやガの仲間です。この小さな生き物はその素晴しい魅力で古い時代から私たちをひきつけてきました。日本鱗翅学会はこのチョウやガを研究対象とする学術団体で、アマチュアから専門家まで幅広い層のメンバーが協力しながら活動しており、興味のある人は誰でも入会できる開かれた学会です。