マエアカスカシノメイガ Palpita nigropunctalis
(ツトガ科ヒゲナガノメイガ亜科)

夏の暑さが過ぎ、本格的な秋の訪れを感じはじめる9月の早朝に、アベリアの花を訪れたマエアカスカシノメイガを見つけた。

半透明の白い翅と橙色の差し色が美しいガで、早春のまだ寒い時期から灯火やコンビニの灯りに成虫が集まる。幼虫が公園の生け垣や人家に植栽されるネズミモチやライラック、オリーブなど様々なモクセイ科植物を餌としているため、都市から山間部まで広い地域で成虫を目にする。

本種の成虫は真冬以外いつでも見られるような気がするのだが、実は複雑な生活史を持っており、成虫が見られる時期は意外に限られている。幼虫が暑さにも寒さにも弱いのか、あるいは春と秋だけ餌の状態がよいのか、幼虫の生育に適さない時期を休眠してやり過ごすようだ。夏は成虫で、冬は蛹でそれぞれ休眠するらしい(Gotoh et al. 2011, 後藤 2012)。

撮影データ: 2022年9月23日 鳥取県鳥取市
撮影・文章: 中 秀司

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日本鱗翅学会

東海支部: 第144回例会のご案内

2010年7月29日公開

※終了しました。

東海支部の「第144回例会」を下記の要領で開催いたします。皆さんふるってご参加ください。29日はアサギマダラ調査会を実施する予定です。29日のみの参加も歓迎します。

日時・場所・参加費等

日時
2010年8月28日(土)17:00から29日(日)9:00(静岡昆虫同好会と共催)
場所
富士宮市猪之頭986-5 民宿「朝霧ロッジ」
TEL:0544-52-0109,1184
参加費
8,000円(1泊2食付)
参加申込
参加者は8月20日までに事務局(枝:下記住所)までお申込み下さい
洗面具・寝巻き類はご用意ください。風呂が狭いので「風の湯」などの日帰り温泉もご利用ください。
28日は夜間採集屋台を設置する予定です。

アサギマダラ調査会

29日はアサギマダラ調査会を実施する予定です。29日のみの参加も歓迎します。 詳細は下記のとおりです。

富士山スカイライン水ヶ塚駐車場西端雪遊び広場付近10:30集合(各自、油性ペン用意)。 12時頃解散予定

連絡先

現在メールでのご案内に随時切り替えております。 メール利用の方は下記事務局にメールアドレスをお教え下さい。

事務局
日本鱗翅学会東海支部事務局
枝 恵太郎
〒420-0047静岡市葵区清閑町13-12
(株)環境アセスメントセンター
e-mail:tokai@lepi-jp.org
TEL:054-255-3650
FAX:054-253-7891

日本鱗翅学会

〒113-0001
東京都文京区白山 1-13-7
アクア白山ビル5F
勝美印刷株式会社内 日本鱗翅学会事務局
※ お問い合わせフォームより御連絡下さい。

鱗翅(りんし)というのは鱗翅目(チョウ目)Lepidopteraのことで、鱗粉のある翅を持った昆虫すなわちチョウやガの仲間です。この小さな生き物はその素晴しい魅力で古い時代から私たちをひきつけてきました。日本鱗翅学会はこのチョウやガを研究対象とする学術団体で、アマチュアから専門家まで幅広い層のメンバーが協力しながら活動しており、興味のある人は誰でも入会できる開かれた学会です。