マエアカスカシノメイガ Palpita nigropunctalis
(ツトガ科ヒゲナガノメイガ亜科)

夏の暑さが過ぎ、本格的な秋の訪れを感じはじめる9月の早朝に、アベリアの花を訪れたマエアカスカシノメイガを見つけた。

半透明の白い翅と橙色の差し色が美しいガで、早春のまだ寒い時期から灯火やコンビニの灯りに成虫が集まる。幼虫が公園の生け垣や人家に植栽されるネズミモチやライラック、オリーブなど様々なモクセイ科植物を餌としているため、都市から山間部まで広い地域で成虫を目にする。

本種の成虫は真冬以外いつでも見られるような気がするのだが、実は複雑な生活史を持っており、成虫が見られる時期は意外に限られている。幼虫が暑さにも寒さにも弱いのか、あるいは春と秋だけ餌の状態がよいのか、幼虫の生育に適さない時期を休眠してやり過ごすようだ。夏は成虫で、冬は蛹でそれぞれ休眠するらしい(Gotoh et al. 2011, 後藤 2012)。

撮影データ: 2022年9月23日 鳥取県鳥取市
撮影・文章: 中 秀司

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日本鱗翅学会

日本鱗翅学会東海支部第126回例会のご案内

2004年8月21日公開

※終了しました。

日本鱗翅学会東海支部第126回例会を静岡昆虫同好会と合同で開催します。 会員交流の場、情報交換の場として是非ご参加下さい。非会員参加大歓迎。

日時
2004年8月21日(土)から22日(日)
場所
「ウッドハウスおろくぼ」榛原郡中川根町水川尾呂久保
電話:0547-56-1100
21日17時頃までに宿舎に集合
車:東名高速相良・牧ノ原インターより国道473→362号線を経て約1時間(下図参照)。
参加費
9,000円(1泊2食)。参加者は8月7日までに清宛にできればメールでお申し込み下さい。
申込先
清 邦彦:seik@mail.wbs.ne.jp

なお翌22日は安部川でアサギマダラ調査会実施。 22日のみの参加も歓迎。「ウッドハウスおろくぼ」前9:30集合(各自油性ペン、昼食・飲み物用意)

事務局
間野隆裕:manotaka@muj.biglobe.ne.jp

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〒113-0001
東京都文京区白山 1-13-7
アクア白山ビル5F
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鱗翅(りんし)というのは鱗翅目(チョウ目)Lepidopteraのことで、鱗粉のある翅を持った昆虫すなわちチョウやガの仲間です。この小さな生き物はその素晴しい魅力で古い時代から私たちをひきつけてきました。日本鱗翅学会はこのチョウやガを研究対象とする学術団体で、アマチュアから専門家まで幅広い層のメンバーが協力しながら活動しており、興味のある人は誰でも入会できる開かれた学会です。